「神代姫桜」製作裏話 ~人物編~ 其の参
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...2009/09/12 16:54...
さて、今回は主役の2人以外の登場人(神)物のお話です。 まあ基本的に設定画すらない人たちですが。 ステーキ皿のパセリ、パフェについたクラッカー的なものだと思って 一読くだされば幸いです。
と思いましたがいざ書き始めると存外長くなるものですね・・・ また遅くなってしまった・・・orz
・オオヤマツミ 姉妹の父にして山の神、酒造の神、或いは軍神として信仰されています。 原典では天孫降臨のエピソードでニニギに娘二人を嫁がせるものの イワナガヒメだけ返還されてしまい怒るシーンくらいしか出番はないのですが 婿殿の子孫繁栄のことや姉姫の面目を慮るなど 傍若無人な方々の多いTEAMやおろず(今命名)の中では わりと人格者だったんじゃないでしょうか。 神代姫桜の作中では豪快で腕っ節の強い 中つ国(神代の頃の日本のことです。notチャイナ)の有力豪族の一人、という 解釈を取らせていただいております。尺の問題もありまして くだんのイワナガ姫返品事件はカットしましたが 本作の主旨からすればまあ問題は無かったと思っております。 本編終章では桜の神樹に転生の祝詞を捧げ、遠い未来に希望と僥倖を託しました。 文中では触れていない設定の部分になりますが、例の樹が御神体として祀られ 現代に至るまで保護された背景には、 彼による少なからぬ働きかけと庇護があったのだと、そういうことにしておきましょう。
・隣国の男神 えー、作中でニニギという単語は一言も出てこないので 日本神話に於けるニニギノミコトとは一切無関係の他の誰かです。 …だってホラニニギつったらねえ、あっちの人たちのねえ、HAHAHA。 というわけで彼は隣国の有力な豪族の王子という設定です。 本編だと器量の狭い悪役として描かれておりますが、 古代の価値観に照らし合わせれば そう極悪無道なことはしていないのだろうとは思います。 でもこれは現代人が現代の価値で作ったり読んだりしているものですから 善悪の価値基準は矢張り現代準拠にならざるを得ませんよね★ というわけで然して語ることもないニニg隣国の男神でした。 さっさと次行こう次。
・桜の樹 登場人物じゃねーじゃねーか! というツッコミが入りそうですが。 中の人が2人も入っているのでれっきとした登場人物として扱います。 実はこの樹、ちゃんとモデルもおりましてしかも実在する桜です。 そもそもはこの物語を考えている最中のことでした。 ストーリー上、長寿の御神木が必要になるわけですが、その過程で そもそも桜ってどのくらい生きるのよ? という疑問にぶち当たりまして。 そして調べたところ、なんと樹齢千年を超える個体すらザラにあるというのです。 やー私全く知りませんでした、吃驚です。 日本五大桜なるものまで制定されていると云うことで、心ときめかせながら (自分のような痛々しいオタクは三兄弟とか四天王とか数字モノが大好きなのです) 検索してみたところ、とある1本の樹の名がnick-9の目を惹きつけました。
神代桜
樹齢2000年とも云われ現在もなお花開き続ける太古の時代からの桜―――
これだ!と手を叩いて喜びましたよ。 姉妹の希望を宿して永劫の時を刻む桜の樹・・・ これ以上のモチーフは無いと思いました。 さっそくおにねこ嬢に資料を渡し、ここにきて正式なタイトルも決定しました。
神話の時代より咲き続けるふたりの姫の桜
すなわち
神代姫桜(かみよのひめざくら)
事実はフィクションよりも奇なり、と申しますが 実際フィクションを創る際に真に参考になるのは 現実の事物であるのだと強く思います。 そう遠くない未来に、この樹に逢いに行ってみたいものです。
さて次回からは各楽曲の解説編に入ります。 作曲作詞、アレンジの紆余曲折等お話して大いに恥を晒そうと思います。 それではまた。
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